残響

2005年7月29日 読書
保坂 和志 文芸春秋

残響(ざんきょう)とは、音源が発音を停止した後も音が響いて聞こえる現象である。英語ではReverberation。

残響はどんな場所でも必ず生じる。

コーリングと
残響という2話が入っていて、
筆者はコーリングという作品をかなり
気に入っているようだが、
私には全く響かなかったな。

残響はかなりよかった。

色々な人物の話が混ざり合うように
語られ、時系列もずれているので、
入ってきにくい所もあったが、
選ばれている言葉や、
エピソードは好き。
きっと、ものすごく考えて書かれたり
組み合わされたんだろうなというのが、
伝わってきてしまうのは
いいのか悪いのか。

でも、かなり気に入った作品ではある。

今回のエピソードで気に入ったのは、
物理、化学的側面から物事を見ること
小沢健二(これは名前だけ登場)
「雅子さま」
抜歯のエピソード

他にも色々なエピソードが細かくたくさん
ちりばめられているので、その人その人で
何か印象に残ったり、気に入ったりする
部分はあるはず。

普段、あとがきなどは、重視しないのだが、
この作品に限っては読んだほうがいいと思う。
非常に興味深かった。

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