ポール・オースター 角川書店

面白かったです。またもやミステリ仕立てなのですが、
物語がどこかに行きそうでかといってどこにも
いかないのが逆によかったです。

これで、ニューヨーク三部作は制覇。

今回、面白かったのは、言葉にまつわるお話。

バビロンの地に天に達するほどの高いバベルの塔を
建設しようとした事が神の逆鱗に触れ、
それまで一つであった人間の言葉を混乱させて
互いに通じないようにした−

という旧約聖書のお話や他の言葉が全く
話せない状況下で、言葉が生み出された話・・・
などのエピソードを引用していて、
言葉に対して興味がある私には、面白かった
内容でした。それは、話の中の一片にしか
すぎないのですが、全体の中で一番
印象的な部分でした。

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